日々の暮らしと時々の数学

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たわごと「お金の計算は入出金をセットにするという金融リテラシー」

こんな記事があった。
複利を理解していない日本人 大竹文雄の経済脳を鍛える 日本経済研究センター

【問題】 100万円を預貯金口座に預け入れました。金利は年率2%だとします。また、この口座には誰もこれ以上お金を預け入れないとします。5年後には口座の残高はいくらになっているでしょうか。つぎの中から正しいものを選んで下さい。

 1. 110万円より多い
 2. ちょうど110万円
 3. 110万円より少ない
 4. わからない

要は、
金融商品は多様化している。その一方で金融の教育は明治より減っている。
複利が理解できない日本人の比率は国際的に見ても高いので、
金融知識に関する教育をもっとするべき。
ということを言いたいらしい。


この意見には大賛成であるが、
まず単利・複利の前に、お金の計算は「収入と支出」が
必ずセットで考えられるべきという大前提があるだろう。


だから、問題文の
>この口座には誰もこれ以上お金を預け入れないとします。
では極めて不十分だと感じる。


金利以外の入出金がない、というような
支出に関する記述がなければ問題として成り立たない。


金融リテラシーを問う問題において、
最も基礎的といっていいような金融の前提が抜け落ちている
記述は納得出来ない。