日々の暮らしと時々の数学

くだらないチラ裏スペース。時々数学のことを書く。

2べきの数と3べきの数は隣接するか?

過去の記事で、自然対数log(2)を計算した。
br-h2gk.hatenablog.com
そのときの2つめの方法について、キーポイントとなっていたのは、
2と3と5のみを素因数にもつ連続する2数の組を考えることだった。

もし、これがもっともっと大きい数で見つかるなら、
よりよい近似の分数を見つけることができる。

そこで、まず最も簡単と思われる場合の

◆問題◆
3^m-2^n=\pm 1自然数解を見つけよ。

を考えてみよう。

注意として、隣接する2数は互いに素だから、
2と3両方を素因数にもつもの同士などは隣接しない。

まず、単純に(3^m,2^n)=(3,4),(9,8)というものが見つかるが、
2のべきと3のべきを並べていくと、これらが隣接する場合は
見当たらない。

そこで、これ以外に解はないのか、ということを考えよう。


答えとしては、これ以上に解はない。
それを証明する。
<証明>
2^n\leq 8まで具体的に調べて、n\geq 4と仮定してよい。
(1)3^m-2^n=+1について。
(\bmod \ 4)を考えると(-1)^m=1なので、mは偶数と分かる。

ゆえに、m=2kとおくと(3^k-1)(3^k+1)=2^n
成立することとなるが、2べきの数の差が2となるのは2と4の組
しかないので、k=1だがそれによりn=3となって不適。

(2)3^m-2^n=+1について。
同じような考え方をする。
(\bmod \ 3)を考えると-(-1)^n=-1なので、nは偶数と分かる。

ゆえに、n=2lとおくと(2^l-1)(2^l+1)=3^m
成立することとなるが、3べきの数の差が2となるのは1と3の組
しかないので、l=1となるが、n=2となって不適。
<証明終了>


今回はとりあえずここまでであっさり記事を終えておき、
さらにモチベーションが湧けば、3と5やその他の組、
また2と3と5のときなどにどのように広げられるか考える。